シラミ(虱)   

 

トコジラミ(ナンキンムシ)

     
 
ナンキンムシ
 

昆虫綱

カメムシ目

トコジラミ科

カメムシのように悪臭を放つ器官が後ろ脚基部にあります。

戦後よく見かけましたが2~30年前にはほとんど見かけなくなりました。最近又、10年ほど前から被害が見受けられるようになっています。

ダニ、ノミ、カ、ブユとならんで人の皮膚から吸血し、人の他にコウモリ、ニワトリ、その他の家畜からも吸血します。

不完全変態をする昆虫で写真のように白い幼虫も、赤っぽい成虫もほぼ似た姿をしています。幼虫は5回脱皮し成虫になるまで5~7週間ほどかかります。

成虫は、体長5~8㎜の丸い扁平な昆虫で日本全土に見られます

成虫になると数日ですぐ交尾をし、吸血し、数日後1~5個の卵を潜伏場所に産み付けます。数日後又吸血し、その数日後に卵を産み付けます。このサイクルを一生(2~4ヶ月)の間繰り返すので1匹で200以上の卵を産み付けます。

。昼間はベッド、壁、柱、板の割れ目や裂け目にひそみ、夜間はい出てきて吸血します。

体重の3~6倍もの血液を採取しますが、1齢幼虫で3分、成虫で10~15分の時間を要します。

吸血される間に人が動くとすぐ吸血するのをやめ、数分して新しい場所を吸血します。このため刺し口が一つの事もあれば多数の場合もあります。

刺された経験がない人は吸血されても腫れや痒みを感じませんが、2~3回目以降になると3~5時間で痒みを感じ腫れが4~6日続きます。

最近、旅行ブームのせいでしょうか。北アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、日本で被害が拡大しています。

旅行カバンの金具、キャスター部分からトコジラミのコロニーが見つかった場合もあるので、旅行、海外帰国、アンティークな家具の輸入等でトコジラミが世界的に拡がっているようです。

トコジラミは戦後直後の害虫という認識はもう通用しなくなりました。

 
     
 
ナンキンムシ
 
         
 

アタマジラミ

     
     

幼虫、成虫ともに人に寄生し吸血します。

体長2~4㎜で、形態はコロモジラミによく似ています。 卵を頭髪、まれに眉毛などに産み付けます。幼虫、成虫はそこで吸血します。 産卵は1日に4~5個、一生の間に50~150個程度です。 戦後多かったが、その後ほとんど姿を消し、最近になって学校などで集団発生し問題となっています。

 
         
 

ケジラミ

     
     

体長は1㎜前後で、幅が広い体形をしている 陰毛に付着して吸血しますがひどい場合は他の体毛でも寄生することもあります。

産卵数は1日に3個程度です。

 
         
 

コロモジラミ

     
     

体長2~4㎜程度 卵は下着の繊維などに一粒ずつセメント様物質で固定されます。ふ化まで6~7日 。幼虫は盛んに吸血します。

成虫は1日に10個位産卵し一生に200~300個産卵します。

戦後多かったが現在ではほとんど見られなくなりました。